Jul 12, 2010

62歳でベッドにデビューした姑

姑は、女性特有の病気を再発してしまい、半年ほど前からホルモン治療と抗がん剤治療が開始されています。これまでは全く健康だったのですが、治療のための投薬が強いのには体を起こすのも大変なことがあるとのこと。今まで布団で寝起きしていたが思い切ってベッドを購入しました。布団の生活に慣れていたので、最初は少し違和感を感じたようですが今はついてかなり楽になったよう。ベッドは、若い人よりも高齢者や病気のある人のほうが、むしろ市販しなければならないかもしれません。
ソファーは革がいいのか、それともオプホルストドゥイいいかな。一般的に言えば、革のソファより長くならないようだ。オプホルストドゥヌンデザインや色によるだろうが、汚れが目立つ。カバーを取り外して洗濯可能であれば良いが、これもあるソファーとすることができないソファがあり、たとえできても、洗濯するために分離、再付ける作業もかなり大変だろう。
【人・生き方】転機。話そう、話しましょう(6)  

 ■求める自分が伊藤肇の著書にあった  

 料理番組の企画や出演、子供の食育…と多忙な日々を送る服部栄養専門学校校長の服部幸應さん(65)は30代で、母の急逝によって学校経営を任されました。“若すぎる校長”は組織運営の難しさに直面します。打開のきっかけは、ある本との出会いでした。(海老沢類)

 ◆突然、校長に…

 昭和14年に創設された東京・千駄ケ谷の服部栄養専門学校。父が基礎を作った名門の校長の座は、突然転がり込んできた。

 「風邪一つひかない気丈夫な人。でも相当無理していたんだろうな」。校長を務めていた母、記代子(きよこ)さんが心臓病のため52歳で逝ったのは昭和52年3月。亡くなる前日も、元気にドッグショーに出かけていただけに、「倒れた」という知らせを受けたときの驚きは大きかった。心臓に持病を抱え、長年薬を飲み続けていたことはあとで知った。

 父に舌を鍛えられ、自然に料理の世界へ。すでに学校の広報担当として生徒募集などで全国を飛び回っていた。校長を継ぐのは既定路線だったが…。

 「あと5、6年は、母のもとで勉強してからと。上に立つ心構えはないし、そんな教育も受けていない。経営のことなんてまるで分からない状態ですから」

 当時32歳。生徒約千人と職員約100人の今後が両肩にのしかかる。学校内外から「若すぎる」という声が聞こえてきた。役員や理事は60〜70歳代がほとんどで、経営手腕に半信半疑の視線を向けてくる。信頼していた役員がコロッと敵に変わることもあった。組織運営の難しさを痛感した。税務処理など課題は山積しているのに議事は停滞。母の時代に年2回ほどだった役員会が、わずか1年間で15回を数えた。

 「校長になって最初の行事は卒業式。学生に贈った言葉ですか? 全く記憶にありません…」。それほど振り回され、自分の足元が見えていなかった。

 ◆立ち読み3時間

 学校帰りに立ち寄った書店で、評論家、伊藤肇(1926〜80年)の著書『現代の帝王学』(プレジデント社)に出会ったのは、母の死から2年後のことだ。

 「何の気なしに目次を見たんですよ。そしたら、自分が立たされている環境に近い話が出てくるわけ」

 中国の故事などを引き合いに、リーダーに必要な条件を書き連ねたビジネス書の一言一言が、「乾いた砂が水を吸い込むように、頭に入ってきた」。そのまま書店で約3時間。周囲の目も気にせず、ページをめくり続けた。

 (1)原理原則を教わる師を持つ(2)直言してくれる側近を持つ(3)よき幕賓(パーソナルアドバイザー)を持つ

 帝王学の3本柱を口ずさみながら、自分を親身になって支えてくれる職員の顔を思い浮かべた。

 《明確な原理原則を把握していない人間が上に立つくらい危ないものはない》

 こんな文章は、いきなり校長の座に就いた自分への戒めと受け止めた。

 「ごく当たり前のことしか書かれていなかったかもしれない。でも当時は、その当たり前がすごく光って見えた。くじけそうになった気持ちを唯一支えてくれたんです」

 具体的な“処方箋”を読むことで、少し気が楽になった。悩んでいる暇があれば行動しようと思った。

 以後、「料理の鉄人」などテレビ番組に積極的に出演。自分の存在を内外に印象づけ、料理界のPRにも力を尽くした。小学生男子の将来就きたい職業ランキングでは料理人は30位台が定位置だったが、「『鉄人』が始まって何年後かに1位になった。スターがいれば業界は盛り上がるんです」。いつしか“坊や”扱いする人はいなくなり、仕事が好転し始めた。

 ◆33年間で休みは29日

 「あの本から自分なりに学んだのは、料理の世界に生きる人間として、志や使命感を常に持つこと。でないと、揺らいでばかりで周囲に流されてしまう」

 現在もテレビ・ラジオの収録が週に5〜8本。「大きな使命」と位置づける子供の食育では年間約180本の講演をこなす。北海道から沖縄まですべて日帰りだ。母の死からの33年で、取れた休みは計29日。「今年も休めなかったなあ」。そう1年を振り返るのが恒例になった。

 苦境を抜け出すきっかけになった『現代の帝王学』は18回も通読した。最近、副理事長としてサポートしてくれる30代の息子にも読ませてみた。反応は今ひとつだったというが、うれしさをにじませる。それは、人間関係に翻弄されないですむ環境をつくり上げられた証明でもあるからだ。

 「やっぱり必要に迫られないと…。置かれている立場が僕のときとは全然違うから」

 お茶の間でおなじみの丸顔に、人なつっこい笑みが浮かんだ。

                   ◇

 ≪Plus≫

 −−「球拾い」する心がけで、テレビ番組などなるべく多くの仕事を引き受けるようにしているとか

 「『お金が出ないけれど、一言だけコメントください』なんて依頼も引き受けてきました。チャンスがあるときに仕事を引き受けておけば、後で声をかけてもらえる。ゼロということはない」

 −−食育基本法(平成17年施行)の成立に尽力され、“ミスター食育”とも称されている

 「子育てで大事なのは、家庭でのだんらん。食べる姿勢、『いただきます』『ごちそうさま』の声、箸の使い方…食卓で覚えることが一般常識の8割を占めています」

 −−しつけが不十分?

 「核家族が増え、食卓で注意される機会も少ない。そういう子供は人から注意されるとすぐにむかついてしまう。知育・徳育・体育の基本は、食育なのです」

【プロフィル】服部幸應

 はっとり・ゆきお 昭和20年、東京生まれ。立教大卒。52年、学校法人服部学園「服部栄養専門学校」の校長に。「料理の鉄人」「TVチャンピオン」など多くの料理番組に出演し、お茶の間の人気を集める。内閣府食育推進室「食育推進会議」委員、NPO日本食育インストラクター協会理事長など食育に関する役職も多く、講演で全国を回る。東京で昨年2月に開かれた料理の国際大会「世界料理サミット」では大会委員長を務めた。

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