Mar 28, 2010
カードローンについて
今のカードローンに注力する銀行が増えている。法改正で個人負債が年俸の30%までしか融資やキャッシングができなくなったが、銀行カードローンの場合、負債は、年俸の30%を超えても融資可能なこと、人によっては、金利も安く融資されるのが長所だ。銀行のカードローンなので審査が通過している例も少なくない。ゴールドカードを取得するためには一定以上の収入と年齢が必要です。また、申請をすれば、多少厳格な審査が行われます。ゴールドカードの上にも、プラチナカード、ブラックカードなどの高度なカードを設定しているクレジットカード会社もあるが、多くのクレジットカード会社ではゴールドカードが最上位のカードです。
WWDC 2011基調講演リポート(5):
「Worldwide Developers Conference 2011」を現地で取材した林信行氏が、基調講演の発表内容を受けて感じた印象やアップルへの想いをつづる。「iCloud」はアップルが10年かけて実現した夢の始まりなのか。
【他の画像:WWDC 2011のアップルの基調講演】
・半年経って得られた質問の答え
WWDC 2011の基調講演は2時間にも及ぶ長いものとなったが、個人的に非常に思い入れがある講演となった。理由はいくつかある。まず第1に、私がこれまで持ち続けていた疑問にズバリ正面から答える内容だったからだ。
ちょうど半年前、今回の講演で「OS X Lion」を紹介したワールドワイドマーケティング担当のフィル・シラー氏が来日したおり、私が心のそこから聞きたいと思って聞いた質問が2つあった。
1つは「ポストPC時代の到来で、デジタルハブ構想がどうなるか」という点だった。この時点では「iCloud」が未発表だったため、「まだPCが中心」という答えだったが、今回それに代わるハブとしてiCloudが発表されたのは非常に感慨深い。
もう1つは、iPadにはファイルの概念がないため、書類のやりとりが大変だということだった(それに加えて、アプリケーション単位で作業が分断してしまうことも少し問題だと思っている)。
これに対してはシラーが熱心に「ファイル」の概念を取り除くことが大事だと熱弁してくれたが、「もどかしさ」が残るとも語っていた。今回発表されたiCloudの「Documents in Cloud」が、そのもどかしさの多くを取り除いてくれた。
これだけでもすごいことだが、その後何人かと話を重ねるうちに、このiCloudが本当に驚嘆すべきサービスだと思えてきた。
●“統合された体験”をあなどってはならない
これまで「クラウド」の名を冠してきた多くのサービスは、Webブラウザを経由して利用する、ただのプラットフォーム非依存のサービスということが多かったが、iCloudはそうではない。iOSやMac用のOS、ひいてはMacやiPhone、iPad、iPod touchといったハードウェア製品そのものとも完全に融合したソリューションとしてブラシュアップされている点がキモになっている。
iPhoneとAndroidを比較したことがある人、MacとWindows機を使い比べたことがある人であれば(全員とは言わないが、かなりの割合で)、こんなことを実感しているのではないかと思う。どんなハードウェアでも利用できるように作られた後付けのサービスと、最初からこの機器、このOSで使うために作り込まれたサービスではまるで体験が違う。
例えば、スプーンやフォークを使って和食を食べることはできるだろうが、やはりフォークで食べたのでは、そばの味(体験)も変わってしまう。これはおそらく多くの日本通の外国人も感じていることだろう。同様に、パスタやビーフステーキを箸で食べるというのも、なんだか別のものになってしまい馴染まないはずだ。
しっくりとくるように作られたものと、ただ組み合わせたものとでは、使い手の印象も、使う時の体験にも大きな差が生まれる。これは小さなことのように思えるが、ばかにはできない。人間はそうした好き嫌いを、ほぼ無意識のうちに行っている。
現在はGoogleの一部となったモバイル広告会社であるAdMobが2008年ごろにテレビ局のCBSと共同で行った調査によると、PC用に製作されたWebページをiPhoneで見ることはできるが、これをiPhoneで見やすいフォーマットに作り直すだけで利用は2倍に増えたという。さらにこれをアプリケーションに作り直すと、利用は10倍にまで増えたという結果が出た。何だかもどかしい使い心地の製品を耐えて使い続けてくれるユーザーは少ないが、逆に、しっくりする使い心地をきちんと用意することができれば、ユーザーはますますそれを利用するようになる、というのがこの調査の教訓だと思う。
そして、アップルは、製品の工業デザインから内部の技術や機構のデザイン、OSのデザイン、その上で動くアプリケーションによる体験のデザイン(APIやガイドラインの用意)、iLifeやiWorkといった、最も基本となるアプリケーションのデザインまで、すべてを統合的にデザインしてきたことこそが、使い心地の点で他社製品とは圧倒的な差を生み出してきた。そして今回、新たにiCloudが加わったことで、さらにクラウドというものもごく自然に調和する形で統合されることになったのだ。
ユーザーから見ると、ただフォトアルバムに「Photo Stream」という新しいタブが加わっただけ、あるいはiTunes Storeの購入済みの曲に、雲のアイコンが表示されただけの小さな変更にしか見えないが、この自然な調和こそがiCloudの驚くべき点だろう。そしてユーザーがこの体験の素晴らしさを覚えてしまうと、いよいよもって他社がアップルと競い合うのが苦しくなってしまうのではないかと心配にすらなる(こう見えても筆者は、iPhone/iPadの活用を促す一方で、そのライバル企業にiPhone/iPadとどう戦って行けばいいかの指南も行っている)。
●アップル体験=究極の定期購読システム!?
日本でも大人気のiPhoneアプリケーションを開発している会社のトップと、アップルについてじっくりと話をしたことがある。アップルについてよく言われる「オープンでない」とか「囲い込み」と声を上げる人がいるが、AppStoreやiTunes Storeは、実はそれほどたいした囲い込みではない、というのが我々の共通の認識だった。
確かにApp Storeは、一部の“質の低い”アプリケーションを認可しないかもしれない。しかし、それによってApp Store全体の質やイメージが向上し、結果としてiPhoneの利用者が増えれば、それはそれでiPhoneアプリケーション開発者全体にとっては利益があるものになる。iTunes Storeについても、実は他社に先駆けてDRMフリー化を進めており、それほどクローズドにはなっていない。
アップルにとって最強の囲い込みとは、同社が提供する、ある意味で業界最高クラスのユーザー体験なのだ。「iPhoneもAndroidも変わらないよ」「MacもWindows機も変わらないよ」という人もそれなりの人数がいるだろう。しかし、どこかでiPhoneやiPad、Macの調和のとれた自然な体験の素晴らしさを知れば、これこそが最大の囲い込み要因になる。
他社がそれに対抗しようと思っても、そもそもOSは他社まかせにしており、今さら自社開発するとなると、莫大な資金と時間をかけなければ追いつけないだろう。ましてや、そこにクラウドサービスも統合させるとなれば、目標の達成はさらに遠い道のりになる。
そんな中、アップルはiTuens Storeによる音楽や映画(米国ではテレビ番組も)の提供、膨大な種類のアプリケーション、デイバスを紛失したり買い換えてもすぐに同じ状態になるクラウドサービスなど、見事に調和した最強の体験を、おそらく、ほかのどのPCメーカーをも超える圧倒的なリソースを投入して作り出した。そして、その“アップル体験の囲い込み”から抜け出せない人たちに、数年に1度MacやiPhoneを買い替えてもらう(もちろん、そのためには最新ハードが使いたくなる、素晴らしいOS機能や素晴らしいアプリケーションを開発し続ける)という、ある意味、非常に利益率の高い“定期購読モデル”を構築したのではないかと思う。
中には、バラバラに作られたクラウドサービスやバラバラに作られたWebブラウザ、バラバラに作られたハードウェアとOSを利用して“組み合わせの妙”を楽しみたいというマニアックな人たちがいるかもしれない(昔はオーディオマニアもシステムステレオ派とコンポ派に分かれていたことを思い出す)。しかし今後、PCやスマートフォンの利用が広がっていく初心者層にとっては、いちいち「組み合わせの妙」を探さないで済む、“統合型環境”のほうが分かりやすい。そう考えるとアップル優位を覆すのは至難の業になりそうだ。
●10年かけて実現した夢
さて、今回のWWDCで筆者が感じたことがもう1つある。それはアップルの進んでいる方向が非常に正しいと思えた、というエピソードだ。
筆者は、1番自然と思える方向こそが、1番正しいと信じている。しかし、世の中、1番自然だと思うことを実行しようとしてもなかなか思い通りにはならず、結局、迂回路を取ってしまうことが多い。しばらく迂回路を進むうちに「これこそが未来への道筋だ」と勘違いをしてしまう人もいるが、アップルはきちんと元々進むべきだった道が何だったかを覚えていて、しばらく迂回路を突き進んだ後でも、またいつか、そもそも進むべきだった道へと針路を戻し始める。
少し抽象的なので具体例をあげよう。iCloudの登場によって消え去る運命となったMobileMeは、もともと「.Mac」と呼ばれていたが、実はそのさらに前には「iTools」と呼ばれていた。今からちょうど10年前に誕生したサービスだ(そう、これも2001年発表のサービスなのだ。「タイミングは偶然だ」とアップルは言うが、このぴったり10年で生まれ変わるサービスの多さは、決して偶然とは思えない)。
iToolsの機能の1つにインターネットストレージの「iDisk」というサービスがあり、これはその後、MobileMeまで引き継がれている。実はこのiDiskをマウントすると、シンプルであること何よりも大切にするアップルとしては非常に奇妙なことに、最初から「Music」「Pictures」「Documents」といったフォルダが用意されていた。「Music」の中にはフリーの音楽素材が置かれていたこともあったが、基本的にこれらのフォルダをどのように使うのかといった説明は、今まで1度もされていない。
だが、これを見た瞬間、筆者はある考えに思い至った。10年前、まだMac OS Xはリリースされていなかったが、Mac OS X ServerというサーバOSはすでにリリース済みで、そこでは「NetBoot」という機能が提供されていた。サーバ上にインストールされたOSから、ネットワーク経由でMacを起動するという機能で、日本でも多摩川学園の小学校や東京大学などが、この機能を目当てにしてMacを大量導入している。
これと同じ仕組みで、iDisk上のMusicに自分の音楽を、Picturesに自分の写真を入れておけば、例えマシンを乗り換えても、いずれiTunesや(当時はまだ出ていなかった)iPhotoで同じデータを利用できるようになるのではないか、それこそが正しい未来のあるべき姿だ、と筆者は思っていた。
実際そう考えたのは筆者だけではなく、当時、何人かのライターが残した文章にも同様の内容を見かけた。まだ、オラクルが提唱していたNetwork Computerという言葉が耳に残っていたことや、初期のMac OS Xに付属していた「Net Info」というアプリケーションをうまく使えば、実際に音楽用ディレクトリとして、ホームフォルダの外にある場所を指定できることも関係していたのかもしれない。
しかし実際には、iDisk上のMusicフォルダにiTunesの曲を貯めたり、PicturesフォルダをiPhotoのために利用することはおろか、Documentsフォルダを書類フォルダとして使うことすらままならなかった。理由2つある。1つはアップル側のサーバが貧弱だったこと、もう1つはインターネットの回線が遅かったことだ。
しかしそれから10年、時価総額で世界第2位となったアップルは、巨額を投じて巨大なデータセンターを建造し、「iCloud」というサービスのもと、この夢を元の進路に戻し始めたような気がしてならない。
●迂回しても、本来の道に戻るのがアップル
アップルが元の進路に戻った事例はこれだけではない。OS X Lionのフルスクリーン機能にも感慨深いものがある。
今から11年前、アップルは新世代OS「Mac OS X」への移行に先駆けて、開発途上版をMacworld EXPOやWorldwide Developers Conferenceで披露し、インターネット上での評判に注視していた。
2000年1月に披露されたMac OS X DP2と呼ばれるバージョンで、ジョブズ氏が自慢げに披露したのが「シングルウィンドウモード」という機能だった(YouTube動画で見ることができる。7分目辺りで紹介されている)。
初心者にとってファイルやフォルダの概念と同様に複雑なのが、画面がウィンドウだらけになってしまうことだ。PCに慣れたユーザーでも、ウィンドウを開き過ぎてしまうと気が散って作業に集中できない。そこで、Mac OS X DP2では、ウィンドウの右上に「シングルウィンドウモード」というボタンを用意した。このボタンを押すと、ほかのウィンドウがすべてドックの中に隠れ、同時に表示されるのは1つのアプリケーションの1つのウィンドウだけになる、というものだ。
それから1年後、2001年に発売されたMac OS Xの最初のバージョンでは、ユーザーのフィードバックを反映してこの機能は非搭載となったが、余計なものを排除した静かな画面でないと、本当にクリエイティブな作業はできない、というスティーブ・ジョブズ氏の思いはどこかでくすぶっていたのだろう。今回のOS X Lionでは、1つのウィンドウが画面を埋め尽くすフルスクリーン機能という形で、このシングルウィンドウ機能が戻ってきた(iPadから取り入れた機能として紹介されてはいるが、Mac OS X DP2を連想せずにはいられない)。
今現在、大成功を成し遂げているアップルも、これから先の10年の間には、おそらくいくつも失敗をしでかすだろう。しかし、そこで迂回路を取ったからと言って、それがその試みの終わりではない。もしその目指す方向に、誰もが自然に感じる究極の答えがあると確信しているのならば、一時的にはその道を避けたり、迂回しながらも、アップルはじっくりと時間をかけて、またその道に戻ってくるはずだ。
iCloudの登場によって、アップルが生み出すまったく新しいコンピューティングの歴史が始まろうとしている。
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